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山手線落雷停電考

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二胡のレッスンに行く途中で,なんと天下の山手線が停電して止まったままだった.



どうやら落雷の影響らしい.



いくら待っても動かないから京浜東北線に乗り込むが、何この乗車率.

京浜東北線快速なのに神田に止まるという事態 14:41

と思っていたら途中で落雷があってなんと京浜東北線まで止まる始末.
おもしれー.


落雷で停電したとしても、列車は「惰性で」次駅まで進めるようである.
斬新!!

車掌の慌てっぷり 14:46

秋葉原〜目黒まで移動する過程で起きたことだが,珍しいね.
電車も落雷で止まったりするんだなぁという発見の喜び.


快速に乗り込む車掌が,すっかりテンパってしまって、普通電車だか快速電車だか分からないアナウンスをしているのが大変面白い.

「運転再開の目処は立って居りません」じゃないよ! 15:02

浜松町から田町まで歩くのか?


山手線は都営三田線ですか?
いいえ,地下鉄です(ラーメンズのネタ)


どうしよう..
このままじゃ,レッスン初日に大遅刻してしまうのか.

間に合うのかしら 15:11

JR山手線及び京浜東北線の復旧の遅さに愛想を尽かし,浜松町より都営浅草線で武蔵小山に向かう.


絶望的..
こんなのでは間に合わない.よ.

続報 15:26

車内案内によると,上野〜神田間が落雷で電気系統がいかれてしまっていたらしい.

武蔵小山東口 15:33

着いたっ!

停電による経済損失 〜みんな軽油になっちゃえ〜 2006-08-13 1:47

レッスンにはなんとか間に合った.

JR山手線は12日午後2時半ごろ、秋葉原駅付近の電力施設に落雷があり、停電のため約3時間、運転ができなくなった。並走する京浜東北線も一部で約1時間止まった。98本が運休、48本が遅れ、11万8000人に影響が出た。
(中略)
埼玉県川口市では、公園で雨宿りをしていた男性が、付近への落雷の衝撃でとばされ、しびれを伴う軽傷を負った。

「激しい雷雨、帰省の足乱す 落雷による火災も」(asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/0812/TKY200608120373.html

なかなか斬新!!



今回の落雷はかなり大規模なものであったようだ.自分がこんなトラブルに巻き込まれたりしたことがないので,呑気に写メなんか撮っていたわ…!

山手線が止まってしまうと,かなりの経済的な損失が発生するのは,火を見るよりも明らかである.
今回の落雷に起因する,山手線近辺の経済損失を計算してみよう.



読売新聞によると,今回の停電時間は約3時間20分(=200分)
なお,一年間(太陽年)は365.2422日,一日は1440分である.


JR東日本によると,山手線の一日の乗降客は530万人.

JR東日本によると、同駅の電力設備に落雷したとみられ、上野−神田間の送電がストップ。同社は復旧作業を進め、午後5時48分に運転を再開させた。98本が運休するなど、約11万8000人に影響した。

山手線が3時間余不通/駅に落雷、影響11万人 秋田魁新報社
http://www.sakigake.jp/servlet/SKNEWS.NewsPack.npnews?newsid=2006081201004687&genre=national

  • 調査対象人数 40人
  • 平均乗車駅数 4.6駅/人

山手線一周調査】シートに座る人数と平均乗車駅数 Amebaニュース
http://news.ameba.jp/2006/08/sp0807_1.html#com

上のデータは母集団少なすぎるが,JR東日本によると,、「平均の乗車時間、乗車駅数のデータは無い」とのことなので仕方がない.

以上を統合して考える.
山手線には全ての時間帯に於て乗客が一様に乗車すると仮定すると,3時間20分の運休は11万8千人の4.6駅分もの乗車を妨げた計算になる.

また,4.6駅分の乗車料は150円.(例えば秋葉原〜浜松町間,4.6駅≒5駅として計算)
これより,以下の式が導ける.

118,000(human)*150(yen)=17700000円≒1770万円


また,山手線が3時間20分も止まったことで,タクシーの利用が急激に増加することが考えられる.
都内での渋滞に予想を超える拍車がかかる.
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/jidousya/tdm2/plan2.pdf:title=東京都環境局による報告書](東京都環境局作成)によると,自動車の平均速度が30km/hから18km/hに減少した際の交通渋滞による年間経済損失は,なんと4兆9千億円/年

4,900,000,000,000(yen)*\frac{200(min)}{356.2422(days)*1440(min)}
=1863299355(yen)]≒18億6千万円


つまり,山手線が3時間20分止まっていたという事実・それからその事実に起因する道路渋滞によって,合計で18億8千万円もの経済損失が考えられるのである*1


山手線が止まると大変なのだな.



少し調べてみると,過去にも山手線は全線で運行を見合わせていたことがあったようである.

 昨夜、東京・渋谷区のJR代々木駅近くのビルで起きた火災のため、全線で不通になっていた山手線はさきほど午前0時12分、凡そ4時間ぶりに運転を再開しました。
 昨夜八時頃、東京・渋谷区のJR代々木駅近くの4階建てのビルから火が出て、このビルの1階から3階部分のおよそ250平方メートルが焼けました。
(中略)
 JR東日本によりますと、このうち山手線では凡そ1500人の乗客を乗せた外回りの電車が原宿駅から100メートルほどの所で停車し、乗客たちが火災発生から1時間半にわたって車両に乗ったままの状態となりました。

代々木駅沿線火災 山手線 4時間ぶりに運転再開 2002年5月
http://homepage2.nifty.com/NRU/media/2002/2002045.html

昨夜(3日)激しい雷雨の中でJR田町駅構内の信号システムが動かなくなり、山手線が三時間にわたって運転を見合わせるなど大きな影響が出ましたが、JRでは落雷で非常に強い電流が流れてシステムが動かなくなったものと見て、さらに調べています。
 きのう午後6時半頃、JR田町駅の構内で信号システムが作動しなくなり、山手線が午後9時半までおよそ3時間にわたって運転を見合わせた他、京浜東北線も1時間半余り運転を見合わせました。
 この影響で山手線と京浜東北線であわせて30本が運休した他、ダイヤは夜遅くまで乱れ、帰宅を急ぐ人たちおよそ13万人に影響が出ました。
 JR東日本によりますと、作動しなくなったのは電車の速度や停止や発車といった信号をレールを使って電車に伝えるATC=自動列車制御装置と呼ばれるシステムです。
 田町駅にあるこのシステムの制御盤を交換したところ復旧したということです。

JR山手線ダイヤ混乱 落雷による強い電流で信号故障か  2003年9月
http://homepage2.nifty.com/NRU/media/2003/0309.html

代々木駅の沿線で部分的な火災があっただけで,全線で4時間もの運行を見合わせるほどの脆弱性.都内を環状に走る線だから仕方がないが,いくら雨や雷に弱いとはいえ,こう度々止まっていてはJR東日本も何か対策を考えねばいけないのではないか.


そうだ!日田彦山線JR九州)や久大本線JR九州)みたいに,ディーゼル列車にしてしまえば良いんだよ(違)
前々から練っている構想だが,山手線を全て繋いで(イメージ的にはスキー場のリフトに近い),ずっとグルグル回すというアイデアはどうだろうか.
利点を挙げる.

  • ずっと回していることはエネルギーの節約に繋がるのと考えられる.

現行の山手線のように,各駅に止まるたびに加速・減速することは,旅客が増えれば増えるほど慣性モーメントに比例してエネルギー損失も大きくなる為,これは資源の無駄である.
ただでさえ電力の伝送損失を防ぐ為に日本の鉄道各社は新幹線やJR線,つくばエクスプレス線(一部)で車両コストが高いが送電ロスの少ない交流電化を用いているというのに,これでは本末転倒ではなかろうか.

  • みんなが座れる

現行の山手線が,上記のモデル「リフト」に勝っている最大の点は,「旅客運輸の速さ」である.
現行の山手線車両は仕様上,最高速度は約120km/hとなっているらしいが,120km/hで回転している車両に飛び乗るが如く乗り込むのは無理だし大変危険であるから,低速でリフトを動かし続けるか,徐々に人間の速度を加速させていく必要がある.

さらに難点を挙げていくと,

  • 車椅子の乗客が山手線に乗り込む際には,車掌の判断により列車の発車を抑止することが出来るが,リフトではそれが出来ない.

全ての線が繋がっていると,万が一の停車時には沿線で停止している乗客が混乱・暴動を起こす恐れがある.

  • 万が一の事故時に,発見が遅れる.

リフトの構造にもよるが,もし乗客がリフトのラインに挟まれたりした場合,座席と座席の隙間が無いため,発見が遅れる可能性がある.

  • 突然の事故・修理の際には全てのラインを一度止める必要がある.

というところであろう.うはは,利点より多いね.
ってあれ?これでは既存の山手線と一緒じゃないかーあはははー!
本題を忘れて枝葉末節に走るのは研究者の恥だね.

なんと 2006-08-13 2:16

せっかく考え温めていたのに,このモデルは既に考えている人が居るようである.
あー.やっぱりコロンブスの卵なのだなぁこの業界は.がっくし.

 1950年代あたり、と言っておけば大きく間違ってはいないと思うが、だいたいそのころにハインラインという人が書いたSFに、都市間を結ぶ巨大な動く道路が登場する。増え続ける交通による諸問題を解決する未来の乗り物として考案されたこの交通機関は、幅が広くてとても速い「動く歩道」のようなものである。ベルトを止めなくても乗り降りできるように、ベルトの速度は一種類ではない。道路の縁はベルトの速度が遅く、中央に近づくにしたがって移動速度がだんだん速くなる構造になっている。端から乗り込んで、徐々に中央に移動し、目的地に着く前にまた少しずつ端に移動し、降りればよい。
 現実にはベルトに必要とされる強度の問題や、線路の敷設コスト、エネルギー効率などの観点から、電車バスなどに太刀打ちできないのだろうとは思うが、ちょっと考えたかぎりではなかなかいいアイデアであって、山手線あたりはこれに置換してもいいような気もする。思い付くままに利点を挙げてみよう。

  • 輸送力はベルトの速度にもよるが、かなり高くできる。ちょうど電車どうしの間隔がゼロになったような感じになる。
  • 構造上電車とホームのような間隙をなくできるので、車イス、荷物カートなどの移動が楽である。
  • 他の事故の可能性はあるが、とりあえず列車の衝突事故、飛び込み自殺などと無縁である。
  • 駅を増設しても輸送速度に変化がない。それどころか線路にそって全部駅にしてもいい。これは、駅前への人口集中を緩和する。
  • 周辺の旅客が不快なふるまい(携帯電話で大声で会話しはじめるなど)に及んだ場合でも、いつでもその場を抜け出せる。

なんだかとても素敵に思える。どうしてあまり研究されていないのか、なにか私が見落としている重大な欠陥があるに違いない。そういえば、途中で左右に曲がるエスカレーターや動く歩道を見たことがないが、とりあえずその辺りに最初の難点があるのかもしれない。
(後略)

明日へ続く道 山手線はどこにも続いていないが
http://onisci.com/250.html

私のモデルと違って,外周と内周で速度を変化させているところが大変秀逸である.
凄いね.

停電の影響 22:45

今回の停電により,かなりの方が被害を受けている.

id:sukonbu-1gouさんは帰宅時に大変だった模様.

id:purple-lcvさんは田町で足止めを喰らったとのこと.タクシーに乗り込んむ必要があるほど列車内が混んでいたとか.

id:Kannazukiさんによると,山手線が止まっていたのは落雷の影響で送電をストップさせたかららしい.


id:kayocoさんも私鉄やバスを駆使なさっているようです.

id:kaluraさんは外出前に電化製品のスイッチを切っていったとか.私のPCもあやうく逝くところでした.

id:erippe05さんは山手線全線運休の為,総武線等を乗り継ぎライヴにギリギリ間に合ったとか.お疲れ様でした.

id:mayu-geさんは同じく車内に乗り合わせていたそうです.渋谷の駅員さんもキレていたんですね.『出口のない海』を読む寛容さが素晴らしい!

id:feilungさんは家が一瞬停電になったそうだ.PCが落ちたとのこと.大変でしたね.


みなさん,本当にご苦労様でした.

*1:無理矢理結論まで持ってきてしまったが,多分タクシーの値が違うだろうと反省している.