ひゃっほい

本当は16:30までかかる実験だけど，早々と切り上げてしまいました．なんかお腹いたいし．
今日の実験はFT法（フィッショントラック法）を使い岩石の出来た年代を知ろうぜとかいう内容．
花崗岩薄片中には黒雲母が一般的に見られるが，黒雲母の中にはジルコンというウラン等の微量元素を含む鉱物が存在していることがある．ウランが核分裂すると半分に割れた欠片が鉱物中に5nmほどの傷をつける．5nmでは光学顕微鏡で観察できないので，薬品で傷を腐食（エッチング）し広げてやる．
光学顕微鏡で観察出来るようになったところで傷を計数してやる．するとウランの半減期は分かっているので，サンプルとする岩石の年代が求まるという仕組み．この時エッチング出来るのは表面だけなので本当に正確にやろうと思えばかなり数を数えなきゃいけないし，正しい正規分布を描かないかもしれないけれど，これ凄くないか．
年代測定と聞くと，わけのわからん質量分析器とかに入れてボタンを押すだけというイメージしか持っていなかった為，今日の実験のようなアナログ的な手法はいかにも基礎科学っぽくて楽しい．

とかなんとか言いつつ私は自宅に帰って計算機を使って年代を出すので，大してアナログでもないんだけど・・・！
なんていうか，ここ暫く手計算というものをやっていないので何かあると，「せんせい，データ揃ったので帰ってまとめても良いですか（*’ヮ ’*）」とか言っちゃう．しかも今回はデータが揃ってるわけでもないときたorz
一応家でも出来る作業だしやり方が分かっているので大丈夫と言えば大丈夫だがしかしこのようにして人間の脳みそは衰えていき，怠惰で緩慢になってゆくのだと思うとなんだかちょっと切ない．

パソコンを使っていると時々全てが虚構の中で永久機関のようにぐるぐると回り続けてしまっているのではないかという衝動に駆られることがある．MMOをやっていた時なんて特にそうで，虚しさの極地にあったと思う．
2年の頃は凄い無駄な労力をさせられてきたが，3年になると出来るところはExcelでやっても良いと言ってくれる先生が多い分，パソコンに使われる人生というのは駄目というか勿体無いと思った．

実験レポートは帰宅後にまとめるとして，二胡練しようと文サ館に足を運んだら，なんか陶酔しつつ歌っておられる方がいたのでちょっと待ってみようと思う．