日々是餃子おかわり!

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弟が自転車ツーリングに出たらしい

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昨日かな?
本人がメールよこさないので何事かと思ったけど,そういえばなんか北海道ツーリングに行くという話を聞いた気がします.伝聞の伝聞ぐらいで.

弟は兄貴のやることを真似したがるというがそれは本当だと思った.私は二人兄弟のうちの上で,ぼくが勉強しない高校生活をしていたから弟もあまり勉強していないようだ.ぼくが山岳部に入ったから弟も同じ高校の山岳部に入って,毎日山登りのトレーニングをしに学校へ通っているらしい.


そんな話を母と電話でやり取りしていたら,少し前の古い記憶がよみがえってきた.

中学の頃に椎名誠野田知佑のエッセイを読んで大変な衝撃を受け,小4の頃に買って貰ったあほほど子供向けなインチキマウンテンバイクを改造して日帰りで大分市内とか福岡空港まで行ったりしていた.ぼくの色々なアクティビティはけっこうそういったところから始まっていたりするんだけど,高校に入ってからはけっこう悲惨だった.
山岳部に入ったところまでは良かったものの,高1の夏に九州縦断ツーリングをしようとした時には宮崎県日南まで行ったところで熱中症に倒れ,5日目にして日南警察署の前の公演に幕営(テント)していたところを両親に車で救出されるとかいう経験をした.高1の思春期まっさかりだった頃なので毛の生えた自尊心がかなり揺さぶられた.
リベンジの意味で,日南から日本本土最南端の鹿児島県佐多岬までツーリングしたのは高1の冬だ.佐多岬は本当の最南端まで行けないとの記事をビーパルで読んだ私は佐多岬の近くまで自転車で行き,海岸線を歩いて最南端まで到達した.そこで止めておけばよかったののの,自転車でも到達したいと考えた私は翌日の午前4時頃,封鎖された道路の上を気持ちよくペダルを漕いで最南端まで行こうとした.したのだが途中で急カーブでブレーキをかけそこなって転倒した.そこまではよくある話である.その時なんか手のつきどころが悪かったらしく,左の鎖骨をこう,完全にぽっきりと破断しちゃったらしいのである.
最初はやっぱり脳内麻薬がどばどば出てるし,なんか自転車でコケたのを誰かに見られたりでもしたら恥ずかしいからささっと立ち上がり歩いて自転車が壊れていないか確認していたのだが,その時どうも左肩周辺に違和感を感じた.
右手でおそるおそる鎖骨を触ってみると,なんか骨に段差があるの・・・!皮膚を突き破ったりしていなかったものの,痛いようウワーンという気持ちよりも,あーまたやっちゃったか・・・ツーリング中になんてついていないんだチクショウチクショウという気持ちのほうが強かったのは,やっぱり高校生の小さな自尊心からくるものだろうか.
どうしようかなぁ・・・自転車には乗れないし,バスは一日に数本とかいう辺鄙な場所だしなぁなどと考えていたところ,たまたま釣り人が通りかかった.その人は鹿児島市に近いところから釣りに来ていた人で,運良く軽トラだったのでなんか乗せていってもらえることになった.よく考えたらこれが人生初のヒッチハイク(というか護送)だったわけだが,その時は見ず知らずの他人に車に乗せてもらって,しかも自分は骨折しており情けないやら不甲斐ないやらで顔から火が出そうだった.これも毛の生えた自尊心である.
桜島フェリー(桜島と鹿児島市内を結ぶ)の港でおろしてくれたその釣り人に,住所とか名前とかを聞こうとしたところ,そんなものは良いから親孝行するんだぞ,じゃぁな,みたいなことを言われてあっさりと別れた.なんて優しいおじさんかと思ったが,ヒッチハイクも悪くないなと思い始めていた.
結局2回目のツーリングも骨折で敗退してきた私だが,高2の夏には自転車をすっぱり諦めて歩きの旅に出ることに.広島県尾道市からしまなみ海道を渡って愛媛県今治市まで抜ける旅である.高2の夏といえばそろそろ大学受験を見据えてみんなが勉強し始める頃だが,私は長期休みになる毎に旅ばかりしていた.
歩いていて面白くないところはヒッチハイクで飛ばして,地元の人たちと話したり色々食べさせて貰ったりしながら四国に入ったのが旅に出て1週間経った頃だったか.四国にはお遍路さんという文化があるのでヒッチハイクのしやすい地域だと思う.今治から香川県高松市まで移動してその後私は小豆島に渡るのだが,途中で善根宿(お遍路さんやバックパッカー向けの無料で泊めてくれる宿)に泊まってみたり,色んな人の話を聞きながらヒッチするのは大変楽しかった.

こんな長男坊でした.


で,弟が昨日から2週間かけて北海道の宗谷岬(日本本土最北端)から京都まで走破するらしい話に戻る.次男のほうが色々と恵まれているのはどうやらセオリーらしい.私は自転車もしょぼしょぼだったのに弟はというと高いロードバイクを買ったようだ.私が自転車旅に出る時には両親を説得するのに相当根気が要ったのに,なんか弟は九州を飛び越えて北海道とか言っているシナー.しかし私にはもっと大きなことがしたかったなーと地団駄を踏むことしか出来ないのであった.がたがた.
じゃあ今からやってみれば?学生なんだし,と聞かれても今は将来のことで頭がいっぱいなのです,二胡もやっていたいしインターネッツはたのしいのです. え?ひきこもり?そんなぼくがひきこもりなわけないじゃないですか・・・(ひきつり顔で)とベッドの上で丸くなって小さくつぶやいていることしか出来なくなった私だが,いきあたりばっ旅だとか自転車ツーリングだとかいった旺盛な活動力を何処に忘れてきたのだろうと思った.