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隕石に見て触れて

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学生実験で隕石の観察を行った.先生が高価な隕石をほいほい出してくるもんだから,目をぎょろぎょろさせてこの先生はどんだけマニアなんだよと思ってしまった.


所謂隕石って呼ばれてる物がこれ.実体顕微鏡で見ると結晶が見えた.表面には物質が蒸発して抜けた後の穴が開いていた.表面は大気圏突入時の熱で,焦げ,黒い.



鉄とニッケルの合金の板に,カンラン石の結晶が入っている.
どこかの惑星のマントルと核の間にあった部分の標本.地球上では鉄の中に石を入れるのは表面張力等が不可能とのことで,こういう石があったら間違いなく隕石らしい.ちなみに,ものすごく貴重な標本で,この手に乗ってる板一枚で30万円するんだって…
確かに天然ではこんなの見ないけれど,人工で作れちゃいそうなところが面白い.


マントルでも,マントルと核との境界でもない隕石がこれ.正確には「隕鉄」.
ニッケルと鉄の合金だが,人間の寿命では考えられないくらい地質学的時間スケールでゆっくりと冷却されていくと,このようにラメラ模様が発達する.確かにチタンのスプーンにこんな模様が入っているなんて考えられませんものね.


隕石おもしろい.ものすごく情報量が多いらしく,最初の写真に載ってるような小さな標本一個で,博士論文が3〜4本かけちゃうらしいから困る.